トイレットペーパー本体に社名やサービスなどを印刷したオリジナルトイレットペーパーを数多く印刷し、ノベルティや記念品、啓発品などにお使いいただいています。
トイレットペーパーへ印刷できるデザインには、印刷方法とトイレットペーパー特有の柔らかい紙質により制限があります。
今回は、濃淡のあるデザインをトイレットペーパー本体に印刷することが可能なのか、どのようなデザインが印刷に適しているのかお話いたします。
目次
オリジナルプリントトイレットペーパーの印刷特長

まず、トイレットペーパー本体に印刷をするオリジナルプリントトイレットペーパーの印刷方法についてご説明いたします。
オリジナルプリントトイレットペーパーはフレキソ印刷
トイレットペーパー本体への印刷方法は、フレキソ印刷です。
フレキソ印刷とは、ゴムなどの柔らかい版と液状インキを用いた凸版印刷方式です。
簡単に言うと、凸型のハンコにインクを付けて押し当てて印刷を行う方法です。
印刷方法に関する詳細は以下の記事をお読みください。
オリジナルプリントトイレットペーパーの印刷表現
フレキソ印刷では細かなデザインや自然なグラデーションの表現が難しいです。
理由は、色の濃淡で階調を表現することが出来ないからです。
ただ、網点で疑似的に濃淡を再現することが可能です。
網点とは

網点とは、小さな点のパターンによって濃淡を表現したものです。
網点加工により、小さな点(網点)の大きさによって色の強弱をつけることができます。
網点の3つの要素
網点には以下の3つの要素があります。
角度
網点などの規則正しい模様が重なった時に、意図しない模様が見えて目がチカチカするような現象が起こることがあります。
この現象をモアレと言います。
モアレが発生しにくくなるよう、モアレが出にくい角度(スクリーン角)を設定します。

線数
スクリーン角方向に、1インチの中に並んでいる線の数を線数と言います。
175線の場合、「1インチ(≒2.54cm)に175個入っている」という意味になります。
線数を高い数値にするほど綺麗にグラデーションを表現することができます。

濃度
色の濃い・薄いの表現です。
濃度の高い部分は網点が大きくなり白部分が少なくなる為、色が濃く見えます。
濃度が低い部分は網点が小さくなり、白部分が多くなる為、色が薄く見えます。

網点が向いていないデザイン
再現できるデザインに限度があります。
点の集合で表現するため、細かなデザインは潰れてしまい、表現できません。
濃淡のあるデザインを網点(ドットパターン)で表現する方法
ここでは実際に、濃淡表現を含むデザインを網点(ドットパターン)で表現する方法についてご説明いたします。
illustratorを使った濃淡を網点(ドットパターン)で表現する方法
①楕円形ツールで円を1つ描きます。
Shiftを押しながら描くと縦横比が固定された円を描くことができます。

②パターンを作成する。
①で描いた上部メニューの「オブジェクト」より、「パターン」→「作成」をクリックします。

③調整
パターンオプションで、円のサイズ・並べ方を変えることで雰囲気の違うドットパターンを作成することが可能です。

実際に網点加工したデザインを印刷したトイレットペーパーの濃度
この画像は、実際に網点加工したデザインをトイレットペーパー本体に印刷したものになります。おおよその濃度表現の参考にしてください。

網点(ドットパターン)を活用することで濃淡をオリジナルプリントトイレットペーパーに印刷できる

網点加工をすれば濃淡を疑似的に表現することが可能です。
ただし、点での濃淡の表現となり、なおかつトイレットペーパーの柔らかい紙質上、印刷時にデザインがにじみやすいため細かなデザインは不向きです。
こんなデザインは印刷できますか?など、オリジナルプリントトイレットペーパーで表現できるデザインに関して疑問点などございましたら気軽にご相談ください。担当よりアドバイスさせていただきます。